作品概要
『サイダーのように言葉が湧き上がる』(サイダーのようにことばがわきあがる)は、日本の長編アニメーション映画。アニメ音楽レーベル「フライングドッグ」の設立10周年記念作品。第25回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品。略称は「サイコト」。
あらすじ
地方都市「小田市」に暮らしている少年と少女の物語。 人との会話が苦手で、他人から話しかけられないようにとヘッドフォンをいつも身に付けている男子高校生「チェリー」。チェリーは言葉に表わせない感情や想いを、趣味で親しんでいる俳句にしてSNSに投稿していた。 一方で、劣等感から歯列矯正中の大きな前歯を隠すため、いつもマスクをしている女子高校生の「スマイル」。スマイルはライブ配信を手がける人気動画配信者で、日頃から目に留まった「カワイイ」を見つけて配信しながら過ごしていた。 夏休みに入った7月20日、趣味の俳句以外では思い浮かんだ心情を表現できない少年チェリーと、見た目の劣等感を受け入れられない少女スマイルは、地元の大型ショッピングモール・ヌーベルモール小田で偶然出会う。互いに劣等感を抱えたふたりは、人気動画配信者であるスマイルの配信を通じて少しずつお互いを知るようになり、距離を縮めていく。 夏休み中、チェリーはショッピングモールにある福祉施設「デイサービス 陽だまり」で腰を痛めた母親に代わってパートに出ていた。やがてスマイルも一緒にアルバイトをするようになり、施設の利用者「フジヤマ」が昔失くしてしまったという想い出のピクチャーレコード「YAMAZAKURA」を探すのを手伝うことになる。 調査の結果、レコードの歌手は小田市出身のシンガーソングライターでフジヤマの亡き妻「藤山さくら」であることが判明。チェリーたちはビーバーやジャパンらを呼び、フジヤマがかつて経営していたレコード店内を探し尽くし、ついに「YAMAZAKURA」を発見する。さっそくフジヤマに聴かせようとチェリーがケーブルを取りにいった際、ふたりきりになれたスマイルは勇気を出して8月17日の「小田山だるま祭り」に一緒に行こうと誘う。赤面しながら彼も「行くよ」と答え、スマイルはその返事に喜ぶ。だが彼女は偶然手に持っていたレコードの歪みに気づき、それを直そうとした際にうっかり割ってしまう。 一方、実はチェリーは祭りの日に引っ越すことになっており、スマイルへの思いとタイミングの悪さから何度も言いそびれていた。祭りの前日にそのことを知ったスマイルはショックを受ける。 祭りの当日、スマイルは接着剤で修復したレコードをフジヤマに渡して謝るが、盤面の裏の絵を見たナミがどこかで見たことがあると言い出し、施設の壁時計が実は「YAMAZAKURA」のレコードであることが判明する。 その夜の祭りで陽だまりスタッフは盆踊りの曲をレコードの曲「YAMAZAKURA」に変えて踊り、スマイルはこれをスマホで配信する。小田市を出る車中でこれを見たチェリーは車を降り、盆踊り会場に走る。スマホを車内に置いてきたチェリーはスマイルが会場のどこにいるかわからず探しまわるが、フジヤマが攝津幸彦の俳句「感情や 少年海より 上がりけり」をマイクで叫ぶ。盆踊りの櫓に登ったチェリーはヘッドホンをはずしてマイクを受け取り、櫓のそばに駆け寄ってきたスマイルに自作の俳句を暗唱する。俳句のリズムにのせてチェリーはスマイルへの好意を打ち明ける。まっすぐな彼の思いを受け取ったスマイルはマスクをはずし、矯正中の前歯を見せて微笑むのだった。
スタッフ
声優
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